[東海若手セラミスト懇話会]
[日本セラミックス協会東海支部]
2016年11月11日(金)に新東工業株式会社におきまして、第53回秋期講演会を開催いしました。(共催:日本セラミックス協会基礎科学部会、日本化学会).今回は54名(学生34名,一般20名)の参加者を集め,招待講演2件と新東工業株式会社の工場見学が行われました.以下,進行順に内容を報告いたします.
今回は招待講演二件と新東工業の会社見学というプログラムで開催されました。
一件目の招待講演として、佐賀大学 川口先生より「触媒・材料開発に繋がる有機リン化合物の新規合成法」と題してご講演いただきました(→写真1)。高分子化合物の添加剤や医薬・農薬に用いられている有機リン化合物について、リン原子を中心とするラジカル反応に着目することで得られた、新たな有機リン化合物の合成手法の開発についてご紹介いただきました。
二件目の招待講演として、山形大学 北浦先生より「ガーネットシンチレータ〜未解決問題へのアプローチ〜」と題してご講演いただきました(→写真2)。医療や環境計測の分野で応用されているシンチレータについての紹介から始まり、ガーネットシンチレータを例に、シンチレータ結晶が抱える問題点とその問題を解決するために行ってきた実験の成果をご紹介いただきました。講演後にはショールームと、技能安全研修センターの見学を実施しました。新東工業の持つ要素技術や技能と安全に対する姿勢について、おもちゃや体感機による実演を交えながら見学しました。
見学の後は意見交換会を開催しました。大学、企業、研究機関の若手セラミスト達がにぎやかに議論、意見交換を交わしました。併せて、先に実施された2件の講演に対する学生さんの質問の中から、ベスト質問賞をそれぞれ1名ずつ選出し、表彰を行いました。ベスト質問賞は若手セラミストによる、より活発な議論を奨励するために毎年設けておりますが、今回もレベルの高い、また興味深い質問が多数なされ、講師の先生方より高い評価を頂戴しました。次回以降も積極的な議論への参加を期待します。なお、受賞者の氏名と所属は、本報告の最後に記した通りです。
最後に本会が盛況のうちに終わったのも、講師をはじめ、参加者の方々のご協力の賜物と心より感謝申し上げます。
飯盛 仁 |
豊橋技術科学大学 |
?名 崇矢 |
豊橋技術科学大学 |
written by 新田拓也 (新東工業)
写真1 招待講演1 |
写真2 招待講演2 |
2016年11月12日更新