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2024年10月11日(金)に株式会社豊田中央研究所にて、第67回秋季講演会を開催いたしました。(共催:日本化学会、協力:日本セラミックス協会基礎科学部会)
以下、進行順に内容を報告いたします。
第67回 秋期講演会は、招待講演2件と株式会社豊田中央研究所の企業紹介という内容で行いました。
招待講演1件目は、京都大学の薮塚武史先生より「アパタイト核を用いた表面制御による生体活性複合材料の創出〜医療および環境への貢献を目指して〜」と題してご講演いただきました(写真1)。金属や有機高分子材料にアパタイト形成能を付与することで人工骨などの生体活性材料を創製するご研究について、コア技術であるアパタイト核形成のメカニズムから医療への展開を見据えたアパタイトカプセルの開発など幅広い内容をご紹介いただきました。具体的な実験方法や実験結果を交えて大変わかりやすくご説明いただきました。
招待講演2件目は、株式会社豊田中央研究所の鈴木登美子主席研究員より「人工光合成の実現を目指したセラミックス材料」と題してご講演いただきました(写真2)。豊田中央研究所で実施されている半導体と分子触媒を複合化したハイブリッド光触媒の概念や課題などのお話から、実際にトライされた多くの材料についてご紹介いただきました。中には作製したものの思い通りの効果が得られなかった材料などのお話もあり、人工光合成技術の確立に向けた取り組みを興味深く拝聴しました。
どちらのご講演も学生参加者から多くの質問があり、活発な議論が行われました。
次に株式会社豊田中央研究所の企業紹介および見学を実施しました。創立からの歴史や主な研究成果などをまとめた動画の視聴とそれらの一部を実際に展示した見学ゾーンの見学を行いました。
本会の最後には、先に実施された2件の招待講演に対する学生参加者からの質問の中から、ご講演の先生方にベストディスカッション賞をそれぞれ1名ずつ選出していただき、表彰を行いました(写真3) (写真4)。受賞者の氏名と所属は、本報告の最後に記した通りです。
最後に、本会が盛況のうちに終わったのも、講師の先生方をはじめ、参加者の皆様、サポートしてくださった東海若手セラミスト懇話会委員の皆様のご協力の賜物と心より感謝申し上げます。
講演: 招待講演1 | 質問者: 浅野 颯斗 | 大学: 中部大学 / 産業技術総合研究所 |
講演: 招待講演2 | 質問者: 神谷 遥斗 | 大学: 名古屋工業大学 |
文責:株式会社豊田中央研究所 稲垣友美
作成日時:2024年11月22日